愛猫が急に飼い主をかみつくようになったらどうしますか?
イタリア中部のトスカーナ地方で、飼い猫が突然狂暴化しました。猫を調べてみると狂犬病に似たウイルスが検出され、イタリアでは猫が普段と違わないか観察をするように呼びかけています。
イタリアトスカーナ州で飼い主に「噛みつく」猫
イタリアの中部、トスカーナ州のアレッツォ。問題となっているのは、リッサウイルス感染症と呼ばれる症状です。
飼い猫の気性が荒くなり、猫が攻撃的になり、飼い主である家族の3人を噛みました。
イタリアでは、飼い主にリッサウイルス感染症に似た症状が表れたら報告するという新しい条例を制定しました。
リッサウイルス感染で起きた症状
リッサウイルスはコウモリから発見されたウイルスで、今までは一例のみ確認されていました。
イタリアの中部、トスカーナ州のアレッツォでリッサウイルスに感染したのは2歳の雌猫で、感染経路は不明です。
突然猫が攻撃的になり、飼い主である家族3人を噛みました。心配した飼い主が猫を動物病院に連れていったところ、獣医師に対しても猫は攻撃するほどでした。
動物病院で原因が分からず別の病院に移されたものの、残念ながらそこで猫は死んでしまいました。
その後、専門家が動物保険施設に猫の脳を送ったところ、リッサウイルスが発見されたといいます。
現在、猫にかまれた人を含んだ13人が抗体治療を受けています。
条例で決められたリッサウイルスへの対応
イタリアで制定された新しい条例では、人を噛む犬や猫、ウイルスの感染をしていると疑われる犬や猫を8月27日までの10日間隔離するように注意喚起をしています。
猫に感染した場合に起きる症状としては、噛みつきのほか、まひ、気性が変わることが挙げられます。
死んだ猫の家の近くには木々にコウモリの群れがいたそうです。コウモリがウイルス発生源の可能性があるとして調査が行われています。